…ということで突然ではありますが、執筆時点(2003.6.23)で全廃まで秒読み状態となった、日本の鉄道史を語る上で欠かすことの出来ない往年の名車(…ですよね?マニアの皆さま)165系電車を紹介しようと思い、簡単ながらこの場で記すことにします。
1963年に直流急行型として登場した165系電車は、東海道・山陽・宇都宮・高崎沿線や甲信越地方を中心に活躍し、晩年は地方のローカル列車や臨時列車に使われていました。 |
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んで上の写真ですが、平成6年11月に東海道線 藤枝〜西焼津間で撮影したものです。
私の通学していた高校は、東海道線の六合駅から至近のところにあり、当時、4703M(急行富士川3号)の間合いで静岡〜菊川〜興津〜静岡と普通列車で使用されていたこの電車は、通学列車として愛用していました。
車内は高校生でいっぱいでしたが、座席数が多かったため、ラッシュ時でもたいてい座ることが出来る珍しい電車でした。
しかし2ドア電車だったため乗降に時間がかかり、デッキだけは混雑していました。 |
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これは、平成7年8月に東海道線 由比〜興津間で撮影した303M(急行東海3号)です。国鉄末期頃から特急が、急行列車に取って代わるようになりましたが、昔は全国の主要幹線でグリーン車付きの急行列車が走っていました。165系電車では、鉄道唱歌のオルゴールはグリーン車に付いていたため、基本的にグリーンの無い列車では車内放送ではオルゴールを聴くことは出来ませんでした。
余談ですが、JRの営業案内等に出てくる急行の自由席グリーン車が連結されていたのは、東日本・東海のエリアではこの急行東海が最後でした。
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上と同じ場所で平成8年1月に撮影したお座敷列車「なのはな」です。
この「なのはな」(幕張)を始め、「ゆうゆう東海」(静岡)・「パノラマエクスプレスアルプス」(三鷹)など、イベント列車に改造された車もありました。先の2つは既に廃車になりましたが、パノラマアルプスはその後富士急行に譲渡され、現在も活躍しています。 |
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平成8年8月に信越線の横川〜軽井沢間で撮影した新前橋の電車です。
165系電車はデフォルトでは上の2つと同じ湘南色に塗られていましたが、新前橋・長野・松本・上沼垂・田町の165・167・169系電車はオリジナルの色に塗り替えて使用された物もありました。
この区間はJR再急勾配区間とされ、写真でも後ろに補機(機関車)が連結されていますが、平成9年の長野新幹線開業とともに、路線ごと廃止されました。 |
以上、私のアルバムからの写真の紹介は終わりますが、165系統の電車は、元々急行型でボックスシート…ということで、グループ利用やイベント列車等でのお客さんの評判は概ね良かったそうです。
しかし乗務員室では冷房が付いていなかったり、冬場は暖房の利きが悪かったりで乗務員泣かせの電車であったという、違う一面もあったようです。私は最後まで乗務員としてこの電車に乗務することはありませんでしたが、一度は乗務してみたかったかもと思う車でした。 |